プロに聞く!「ブライダルカメラマン」というお仕事

フォトライフ

人生に一度の晴れの舞台「結婚式」にかかせない存在、それはカメラマン。
今回は「ブライダルカメラマン」というお仕事について、フォトグラファーのもむらさんにお伺いしました!

[講師]フォトグラファー もむら

スポンサーリンク

ブライダルカメラマンってどんなお仕事?

ブライダルカメラマンってどんなお仕事?

ブライダルカメラマンとは、結婚式や披露宴の写真・動画を撮影する専門のカメラマンです。
ブライダルカメラマンは、一生に一度しかない「結婚式」という様子を記録するとても重要なお仕事です。やり直しは決して出来ません。
ヘアメイクシーン、新婦入場シーン、誓いの言葉、キスシーンなど。
挙式だけでもこれだけ重要なシーンがあり、式の進行を妨げないよう最高の瞬間をおさえるのがブライダルカメラマンに求められることです。

どうしたらブライダルカメラマンになれますか?

どうしたらブライダルカメラマンになれますか?

社会人になってから、カメラの面白さに目覚めた人。
ママになって子供の写真を撮り始めてからカメラが楽しくなった人。
そんな人たちから「カメラマンってどうしたらなれるの?どこからがプロ?」と聞かれることもあります。

ブライダルカメラマンになるための一般的な方法としては、写真の専門学校やカメラマン養成スクールなどでカメラの基礎について勉強したのち、カメラマンアシスタントとして働きながら経験を積んでいきます。
下積みがないとカメラマンにはなれないかというと、そんなことはありません。
全く関係ない職種から、カメラが好きで自分で撮っているうちに、カメラマンになりたくなった。
そんな人がカメラマンになっていく姿を何人も見ています。
ブライダルカメラマンは、募集人数が多いので間口も広く、未経験からカメラマンになりやすい職種といえます。

そんな、すでに社会人として働いていたり、働き方を模索したい方に、下積みがなくてもブライダルカメラマンになる方法をお伝えしていきたいと思います。

未経験からブライダルカメラマンになるために必要なこと

撮影機材

会社によっては機材をレンタルしてくれるところもあります。
しかし異業種や未経験からカメラマンを希望する場合は、撮影した写真を面接で見せることを求められます。
キスデジなどの入門機でも構いませんので普段から自分の一眼レフで撮影していることが好ましいです。
後に必要な撮影機材についてまとめてあります。ご参照ください。

営業用の写真

ブライダルカメラマンに限らず、カメラマンになるために必ず必要になってくるのが営業用の「写真」です。
ブライダル撮影に関しては、友人の結婚式で撮った写真があると話が早いです。
どの程度撮ることができるか、撮るべきポイントを抑えられているかどうか。そんなことがわかるような写真を見せられるように用意してから面接に向かいましょう。
以前はカメラマンの営業というと「ブック」といってプリントをファイルに入れるなどして本にまとめてあることが必要でした。
今はタブレットやパソコンなどでも撮影した写真を見せることができれば問題ないと思います。

人当たりの良さ

「撮影の技術はいまひとつなんだけど、人当たりがいいから採用してみた」という話を何度か聞いたことがあります。
ブライダルカメラマンは接客の要素が必要です。
新郎新婦に「このカメラマンいい感じだな」と感じてもらえないと、いい表情を引き出すことも難しいです。

度胸

未経験からカメラマンになるために一番必要なこと。それは「度胸」です。
カメラマンという仕事には資格が必要ありません。
経験が浅くても「カメラマン」を名乗ることは可能です。大学を卒業してすぐにフリーランスのカメラマンになった同級生も多数いました。
しかし、経験が浅く技術が乏しくてもカメラマンとして名乗る以上、撮影する新郎新婦は「プロのカメラマン」として接してきます。
その時の緊張感というのはものすごいものです。
営業職からカメラマンになった知人は「プレッシャーで撮影のたび吐きそう・・」と言っていました。
そんな緊張感に勝てる度胸があれば、いつでもカメラマンとしてデビュー出来ることと思います。
度胸に伴い技術も向上する努力を忘れてはいけません。

必要な機材

必要な機材

実際にブライダルカメラマンが使っている機材についてご説明します。
普通のブライダルカメラマンは2台体制で撮影します。
二台体制である必要性は、標準ズームと望遠ズームレンズで全てのシチュエーションをカバーできるように。
万が一カメラにトラブルがあっても、もう一台で確実に撮影できるようにという理由です。

  • 高感度に強いメインの一眼レフカメラ(フルサイズ)
  • 高感度に強いサブの一眼レフカメラ(フルサイズまたはAPS-C)
  • 標準ズームレンズ(広角ズームレンズ)
  • 望遠ズームレンズ
  • クリップオンストロボ(2台)
  • バッテリー予備

ブライダル撮影における必要最低限の基本セットです。
最初はフルセット揃っていなくても、会社によっては機材を貸してもらえることもあります。

実際に収入はどのくらい?

実際に収入はどのくらい?

ブライダルカメラマンといっても、会社によって収入は本当に色々です。
一人前に撮影できると運営会社が判断できるまでは無償(交通費支給)というところも多いです。
撮影は突然一人で入るわけではなく、まずサブカメラマンとして何度か研修に入ります。
ここでは、会社員としてのブライダルカメラマンではなく、フリーの外注ブライダルカメラマンとして1本あたりいくらで撮影できるかについてご説明していきたいと思います。

本業は別にあるけど、趣味のカメラで仕事をしてみたい人。

カメラを仕事にして「手に職」をつけたい人の参考になればと思います。
(会社によって金額は本当に様々なので参考の1つにしてください)

【機材レンタル・撮影のみ】12,000円〜/1本

機材をフルセット持っていなくて、運営会社に貸してもらって撮影すると1本あたりこのくらいの金額からのスタートです。
1本あたりの拘束時間はこのような感じです。

  • 一時間前に会場入り
  • 挙式披露宴3〜4時間
  • バックアップなどの後処理

計5〜6時間程度です。(会社によっても違います)
安いと感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、ブライダルカメラマンの収入は技術によってどんどん上がってきます。

  • 現像処理ができるかどうか
  • アルバム編集の技術があるかどうか
  • 機材を持っているかどうか
  • 撮影の技術があるかどうか

周囲のカメラマンの様子を聞いていると、挙式披露宴の撮影+現像で1本2万〜5万程度の収入を得ているようです。
技術が向上すると週に2〜3日の労働で十分に食べていけるだけの収入を得られるのがブライダルカメラマンです。

ブライダルカメラマンを足がかりに「手に職」を

ブライダルカメラマンを足がかりに「手に職」を

カメラマンの仕事は資格がない分、実績がものを言います。
ブライダルカメラマンとして有名ホテルで一回でも撮影して収入を得ていれば「○○ホテルで撮影経験があります」と言える業界です。
どんなきっかけでも、カメラマンとして収入を得るという一歩を踏み出せば「プロのカメラマン」と言えるのです。
「写真を仕事にしたい」「手に職をつけたい」という人は、好きな写真を撮り続けること。
あなたが好きなことを仕事にするためには、自分がどんなことを好きで、どんなことをやっていきたいかをカタチにして周囲の人に認識してもらうということがとても重要です。
ぜひ、ブライダルカメラマンを足がかりに「プロカメラマン」としての一歩を踏み出してみてください!


いかがでしたか?
写真への情熱があれば、ブライダルカメラマンになるのも夢じゃないようですね!
カメラが大好きなあなたも、ブライダルカメラマンを目指してみては♪

この記事を書いた人
フォトグラファー もむら
  1. フォトグラファー もむら

    • ホーム

高校の写真部、芸術学部写真学科の大学で写真を学ぶ。学生時代は報道写真部に在籍。 大学卒業後は医療系カメラマン、商品撮影アシスタントを経て、老舗の写真館に就職しひたすら人物を撮影しています。 特に子供の撮影が得意で、こどもの撮り方を徹底解説しているサイトを運営しています。
WEBサイト 『codomoportrait』